コーラルから学ぶ“温かい人間関係”【社会に役立てたい色彩心理学】

いまも昔も基本的にニュースというのは暗いものが多いように思います。昨今、SNSの誹謗中傷など、以前にはなかった時代を感じさせる悲しいニュースも増えています。心無いコメントで人を傷つけることが珍しくない世の中、何だかとても寂しいです。
優しい人、助けてくれる人というのは間違いなくいますが、それでも社会全体が心の疲れが溜まっているのか、日常で満たされていないのか、素直に人の活躍を喜べない人は多いように思います。頑張っても応援されない、一生懸命やっても評価されない、夢や希望に向かっても冷めた目で見られる、文字に起こすだけでも息が詰まりそうになります。

頑張っている人に、一生懸命の人に、心からエールを送ることができたら、夢や希望を抱いている人を温かい気持ちで見守ることができたら、応援している、見守っている側の人も、心に余裕が持てそうだと思いませんか?無視するように見ないふりなんかしないで、熱い人には温かさを持って接してゆきたいものです。
自分が頑張っていないと、頑張る人の気持ちがわからないのかもしれません。だからといって、冷めた目で見続けたら、本当に冷めた人間になってしまい、その冷めた心でSNSを見ていたら、冷たいコメントも書き込んでしまうことに抵抗がなくなってしまうのかもしれないですね。
そんな世の中でいいのでしょうか?

もっと、それぞれ皆が相手の気持ちを汲み取る力を持っていたら、世界は変わると思います。

広めたいコーラルの輪

サンゴ礁を英語でコーラルというように、コーラルという色は、まさしくサンゴ礁のような意味を持ちます。汚れた海では生きていけない繊細さが物語っています。コーラルには、繊細さ、敏感、傷つきやすさ、という意味があります。

そして、繊細で敏感で傷つきやすいからこそ、汲み取る力が育まれてゆきます。
自分がこういうことで傷つくから、人もこういうことを言われたら、きっとイヤだろうな、とか。こういう言い方は失礼かな?誤解されるかな?と慎重に言葉を選んだり、相手を思いやりながら関わってゆこうとできる温かさがある状態。繊細さ、敏感、傷つきやすさ、というと、一見、デリケートで大変そうだなと思われる部分もあるかもしれませんが、実は温かい関係性を築くには大切な感性だったりするのです。
しかし、これは、ポジティブに表現された場合であって物事には裏表があり、ネガティブに表れたときは、自分が傷つきたくないから、自分を守るために相手を責めたり、拒否したり、争いになることもあるのです。そう、この感覚こそ現代社会を表しているのではないでしょうか。
もともと冷めた人なんかじゃなく、傷つくことへの恐れが、ネガティブに出てしまっているだけだと思うのです。忘れてしまった温かさを思い出すことができれば、心から相手の想いを汲み取って、頑張っているな、一生懸命なんだな、ファイト〜!と心から思える感覚、誰にでもあるはずです。
そんなコーラルのポジティブな側面を思い出して繋がり合いながら、お互いに助け合っていける、そんな世の中を目指したいと思いませんか?

では、どうすれば、傷つくことを恐れないとか、温かい気持ちで繋がり合えるのか。それには、さらにコーラルの意味に意識を向けてゆきたいと思います。コーラルには、ニューマン、愛の知恵、報われない愛という意味があります。

【ニューマン】
傷ついたり、自信を失ったり、悔しかったり悲しい気持ちになったとき、その経験をバネに這い上がり、その都度ステップアップするつもりで前を向いて進む姿勢。自分の殻をぶち破り、果敢に前進する目覚めた状態です。

【愛の知恵】
幸せな経験も、不幸だと感じてしまうような経験も、その経験があったからこそ人の温もりを感じたり、愛を求めたり、環境の変化や自己成長を超えて、机上の空論のような知識や情報収集ではなく、実体験から学んだ心の記憶を知恵として使っていける力です。

【報われない愛】
一見、ネガティブで強烈なキーワードですが、報われないからこそ感じる悔しさ、虚しさ、期待はずれの感覚。これは大人の階段を登る上では必要不可欠で、自分らしい努力や方法は、この経験によって鍛錬されます。逃げずに向き合った経験は必ず自分の強さへ発展します。

忸怩たる思いを超え、ニューマン、愛の知恵、報われない愛の経験を誇りに、苦しい体験や現実から目を背けず、自分の力を信じる強さをコーラルは教えてくれるのです。それが根強い自信になり、自分を信じ、やがて人を信じる強さとなるということを優しいコーラルの色は思い出させてくれるのです。その強さが、温かさへ。温かさが汲み取る力となり、さまざまな経験を持ついろいろな人間同士が温かい繋がりで、お互いにエールを送り続けることができるようになる。多くの経験を受け入れることで、争うことより協力することのほうが有益であることや、人を非難するより好意的に接することのほうが自分自身も穏やかでいられるということを心で理解できるようになるのではないでしょうか。

悲しいニュースがこれ以上、増えないよう切に願いつつ、コーラルのニューマン、愛の知恵、報われない愛の経験を胸に、自分が経験してきたすべての道のりを誇りに思い、その経験を活かして温かい気持ちで過ごすことを忘れないでいたいと思います。

《コーラルの動画》

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