
突然ですが
トリアージをご存じですか?
災害が起こってしまった際
多くの負傷者の緊急度や
重症度に応じて
治療の優先順位を決めるときの
4つの基準を示します。
このときに用いられているのが
『色』です。
優先順位が高いのが「赤」
危険性の最も高い状態です。
次に優先されるのが「黄色」
多少治療が遅れても
生命にまで及ばない状態です。
次の順位は「緑」
軽易な傷病で 専門医の治療を
必要としない状態です。
そして 最後が「黒」
これは既に死亡している状態。
残念ですが もう命のない人へ
一生懸命呼びかける時間があれば
救える命に時間をかけたほうが
助かる人が増えます。
このトリアージを
用いるようになってから
実際に 生存率が上がりました。
これは 『色』が目印となり
瞬時に 治療の優先順位を
見極めることで 結果に
繋がったと言えます。
『言葉』は便利ですが ときには
瞬発力があり 警告要素の高い
『色』は 説明なく明解に働きます。
そして 何より
『色』は ただそれだけで
言葉並みのメッセージを
含んでいると言えるのでは
ないでしょうか。
血の色であり
生きるエネルギーの色
サバイバルを意味する「赤」が
優先順位が1位でした。
そして 注意深く見極める
最も目を引く色である「黄色」が
2位であることも
時間のない判断基準に用いる場合
最適と言えます。
「赤」の反対色で 自然の色「緑」が
治療を必要としない3位も
なるほどと思います。
そして 「黒」が死者を意味していましたが
他に当てはまる色があるでしょうか?
『色』は有益な目印となります。
それは ただ見分けがつく
という理由だけではないと思います。
古代から続く 多くの意味を持ち
社会に そして 人間に根付いた
歴史や象徴があるからこそ
人間が識別しやすい暗号として
用いることができるのではないでしょうか。
命を救える目印にもなる『色』
普段の生活にも有益に働くことを
これから もっと探求していきたいと思います。