オリーブグリーン・黄緑色の意味

オリーブ(オリーブグリーン)・黄緑色の意味

色の意味を考える上で、それぞれの色を分類して整理することができます。

1.プライマリーカラー

他の色に分けることのできない、すべての色を構成する元になる色。
プライマリーカラーは以下の3つです(三原色)。

  • ブルー(青)
  • イエロー(黄色)
  • レッド(赤)

2.セカンダリーカラー

1のプライマリーカラー同士を混ぜた色のこと。
セカンダリーカラーは次の3つです。

  • グリーン(緑)(ブルー+イエロー)
  • オレンジ(橙)(イエロー+レッド)
  • バイオレット(紫)(レッド+ブルー)

3.ターシェリーカラー(ターシャリーカラーともいう)

1のプライマリーカラーと、2のセカンダリーカラーを混ぜた色のこと。
ターシャリーカラーは次の6つです。

  • ターコイズ(ブルー+グリーン)
  • オリーブ(イエロー+グリーン)
  • イエローゴールド(イエロー+オレンジ)
  • コーラル(レッド+オレンジ)
  • マゼンタ(レッド+バイオレット)
  • ロイヤルブルー(ブルー+バイオレット)

※注
ターシェリーカラーについてはターコイズを「青緑」、マゼンタを「赤紫」などと呼ぶこともありますが、英語名に統一してお伝えしています。

ここでは、3のターシェリーカラーにあたるオリーブ(オリーブグリーン)についてお伝えしていきます。

オリーブの色の意味

「色には意味がある」
そう聞いて、インターネットなどで「色の意味 オリーブ」「色の意味 オリーブグリーン」などと検索すると、さまざまなキーワードが出てくると思います。
例えば次のような意味があります。

新しい時代、新しい視点、自分らしい見方、調和、希望、受容、受容性、柔軟性、抽象的、郷愁、誠意、誠実、重厚、平和、雄大、野生、女性的直感、O-live、全体性、ホリスティック、苦味を甘みに変える、忍耐強さ、忍耐力、道を見定める明晰さ、道、橋、架け橋、方向性、楽観的、田園的、家庭的、ナチュラル、素朴、地味、縁の下の力持ち、やすらか、安息、ノスタルジー、無意識のバランス、こだわり、自然なサポート、女性的なリーダーシップ、間接的、見守る、人の面倒を見る、共感、ゆとり、素直、疲れ、飲み込まれる、成長を止める、遠慮、コントロール不能、理解不能、役割にはまる、自己を見失う、立場を失う、想像力の欠如、嫉妬心、自分を責める、自己欺瞞、女神、しなやかさ、奥ゆかしさ、侘び寂び

ブルー・イエロー・レッドといったプライマリーカラーの意味や、グリーン・オレンジ・バイオレットといったセカンダリーカラーの意味を考えるうえでは、青い空や黄色い星、赤い食べ物など、その色と聞いて思い出す“象徴”から意味をひも解きました。

ターシェリーカラーであるオリーブにおいては、まずはまさしくオリーブの実が浮かぶことでしょう。

オリーブは干からびて痩せこけた土地でも忍耐強く根を張って育つことから、まさにそのまま「忍耐力」という意味があります。
また、聖書における「ノアの方舟」のエピソードにて、オリーブの枝をくわえて帰ってきた鳩を見て、ノアは洪水がおさまって平和が訪れつつあることを悟ったことから「平和」や「希望」といったキーワードが導かれます。

またオリーブの実はそのままでは固く苦く食べられませんが、適切に加工することで甘みが生まれて美味しくなることから、辛い体験や過去の苦しさを今に活かすという意味で「苦味を甘みに変える」という意味もあります。

あるいはオリーブは黄緑とも捉えられますが、「竹」などを連想する方もいらっしゃるかと思います。
力や衝撃を受け止めて、あえて適度に“しなる”柔らかさがあることで、硬いだけの木などに比べても、力を受け入れかえって丈夫で折れないという竹の性質から「受容性」といった意味も導かれてきます。

竹以外にも、緑茶、抹茶、畳など、どちらかというと「日本的なもの」が思い浮かびやすく、日本の文化も受容性に長けていることで知られています。
お盆のあとにハロウィンが来て、クリスマスのあとにお正月が来るなど、たくさんのものを受け入れながらも、その中で独自の文化を築いているのが日本の特徴のひとつともいえるかもしれません。
また、自分が自分がと我が強いとか、我こそはと前へ前へしゃしゃり出るというよりは、むかしの女性像のような三歩下がって歩く大和撫子のような奥ゆかしさも相手を重んじ受け入れる姿勢のひとつと言えるでしょう。男性のプライドを立てる、相手を立てることで、また受け入れてもらえる、そんな調和している関係性も、グリーンの調和とイエローの個人を重んじる様子が混ざりあったオリーブらしさとも言えます。

このように、オリーブはグリーンとイエローが合わさった色で、グリーンにある「調和」という意味はオリーブにもありますが、グリーンの調和とまた少し違った差別化ができます(グリーンの詳細はこちら、イエローの詳細はこちらをクリック)。

オリーブの調和はどちらかというと受容の性質を活かした、「女性的なリーダーシップ」にたとえられます。
「黙って俺についてこい!」という男性的なリーダーシップに対して、イエローの意味である個性やユニークさを生かして、それぞれが全体と調和することを目指すような、柔らかいリーダーシップです。意図してリーダーになるというよりは、あまりにも調和してみんなが心地よいことから、気がついたらリーダーとして抜擢されていた、そのようなイメージです。

また、これらがネガティブに転じるとオリーブのネガティブな意味も生まれます。
ハートのバランスが崩れて自分らしさが見えなくなることで「自己欺瞞」「自分が見えなくなる」などにつながります。

また、イエローの「恐れ」や「混乱」、グリーンの「優柔不断」という意味もありますが、合わさることで、「受容ができない頑固さ」「希望が持てない」「道(行き先・方向性)を見失う」といった状態にも陥ります。

上記に挙げたオリーブの色の意味の一覧のそれぞれの言葉が、イエローのどんな意味と、グリーンのどんな意味が合わさってもたらされるものなのかを意識しながら色の意味を学んでいくことが非常に大切です。
※そうした内容は色彩心理基礎講座や、色彩心理活用術講座にて学んでいきます。

色の意味とその活用法を学ぶ上で最も大切なこと

また、このように、一言でオリーブと言っても、いろいろな意味があるわけですが、ここでさらに大事なことがあります。

それは、オリーブが気になったり、オリーブを選ぶ人の在り方や心の様子を、ごく一部のキーワードだけで決めつけてはいけないということです。

オリーブには苦味を甘みに変える質や、忍耐力、希望、受容、女性的なリーダーシップといった意味があることをお伝えしましたが、オリーブが気になったり、オリーブを好む人が、みんな忍耐強い女性的な受容ができる人というわけではないのです。

過去の経験を教訓として今にしっかり生かせる人も、希望を持って自分の道を歩いている人もオリーブを好みますし、あるいはネガティブな要素に共鳴して、今とてもつらい状況に耐えられていない人や、心の休息を強烈に求めている人、希望を失って悩んでいるような人もオリーブが気になって選ぶことがあります。

つまり、色彩心理の観点から受講生の方やクライアントさんと向き合うときは、こうしたオリーブの多様な側面をお伝えした上で、相手の心境や状況について、丁寧にヒアリングしていくことが求められてきます。

話がプライベートかつデリケートな内容に及びそうな場合は、きちんと相手に敬意をはらったうえでコミュニケーションをはかり、
「この人になら話してもいいかな」
「この人に聞いてもらいたいな」
と思ってもらえるような信頼関係を築いた上で、対話を進めていく必要があるわけです。

ところが、カラーセラピストなりカラーカウンセラーにこうした視点が抜けていると、オリーブが気になる人にいきなり

「どんなことでも耐えられる忍耐の人です」
「受容できるリーダーに向いていますよ」

などと勝手に決めてかかるような言葉を平気で投げかけるわけです。

ひどいケースになると、そう言われてピンとこないクライアントさんに対して

「あなたは自分で気づいていないだけで、リーダーの気質を持っているんですよ!色がそれを表しています!どうか気づいてください」

などと、どんどん最初の勝手な意見を押し付けていくようになったりします。

そうなると、忍耐やリーダーなどと言われてピンとこないクライアントさんからすると、色彩心理はしょせん「当たらない色占い」という認識になってしまいます。
それだけならまだしも、人によっては、真逆のことを言われることで、周囲との調和のことで悩んでいたり、自分らしい道が閉ざされて希望を失っている自分自身にあらためて罪悪感を感じてしまったりします。

こんなふうにして、カラーセラピストやカラーカウンセラーの無知や無理解から、色の仕事の現場で、色を通して自分を見失ったり、心が傷つく人が日々生まれているのです。

この「意見のゴリ押し」の罪なところは、まれにドンピシャ当たってしまうことがあるということ。
その場合、クライアントさんから出る言葉はたいてい決まっていて、

「色だけで、自分で気づいていないような色々なことがこんなにわかってしまうなんて、先生スゴいです!」

こんな言葉をひとたび聞いたセラピストやカウンセラーは、また他の人からも「スゴい先生」と呼ばれたいがために、それ以降、ますます色で人の心を「当てにかかる」ようになるケースがほとんどです。

冒頭でもご紹介したように、今やインターネットで「色の意味 オリーブ」「色の意味 オリーブグリーン」などと検索すれば、たくさんのキーワードが表示されます。
しかし、オリーブの意味を丸暗記しただけでは、色を理解したことにはなりません。

  • なぜ、そのキーワードが導かれるのかという観点で、それぞれの意味を丁寧に紐解くこと
  • 自分はその中のどのオリーブのキーワードと共鳴するのかを、自分の個性や性格、過去の経験などから深く考えること
  • 自分とは共鳴しない、違うオリーブのキーワードに共鳴している他の人の話を聞くこと

こうした作業を通してそれぞれのキーワードを自分事として落とし込んでいく作業が大切です。
そして、その作業を通して、ほんとうの意味で色を理解してはじめて、自分も他人もほんとうの意味で理解することができるのです。

当協会の講座が、必ず2名以上で行い、参加者の人達がそれぞれ色の意味について対話をすることで、それぞれの色に対する包括的な理解を深めていくスタイルを採用しているのは、そのためです。

色のキーワードがたくさん載っている本やホームページを読んだり、あるいは講師が
「オリーブはこういう意味があります、こういう意味もあります、こういう意味も…」
とキーワードを羅列して解説する講座を受講したところで、残念ながら色の理解は深まりませんし、使える知識にならないのです。
むしろ、中途半端な情報により決めつけや慢心などで誰かの心を傷つけてしまう危険性さえ生じてきます。

こうした誤った形で色の勉強をしてしまったことで「色って当たらない」「全然使えない」といった誤解を抱いている人がもしいたとしたら、本当に残念でなりません。

一人でも多くの人に色が持つ魅力と、色を活用することの本当の楽しさを伝えていくことは、当協会の大切な使命のひとつと考えています。

ブルー・青色の意味

イエロー・黄色の意味

レッド・赤色の意味

グリーン・緑色の意味

オレンジ・橙色の意味

バイオレット・紫色の意味

ターコイズ・青緑色の意味

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